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-10の歌-
10の歌をうたうと
9の塵が舞う

10の歌をうたったあとには
8の足音が残る

4の歌にさしかかるとき
ひとつだけ
手に握っていた哀しみがこぼれ落ちる

ふと
後ろを振り向くと 自分の影が 太陽の香りを放っていることに気づく



-蓮歌-
少年は苦痛を和らげるために さまよい歩く
あの日の ささやかな 喜びをかみしめて

絵の具のチューブを ほんの少し 握って 色を置く
「さて これからだ」と 少年は興奮して つぶやく

空の穴
空の蒼
終わらない旅がつづく

時代の流れの中で うごめく 魔物達
不機嫌な会話から生まれた 歌の数々

おいおい
腐っていくぞ
誰か 彼を抱いてやってくれ
なぜなら彼の望みは叶わない

空の穴
空の蒼
想像された閉ざされた世界
勝手に摘み取って終わりにしないでくれよ

雑踏の中から叫び声が聞こえる

少年は 前のめりになって
シミで汚れた分だけ また 遠くへ歩き出す
辛いのかい?
寂しいのかい?
それとも 楽しくて つま先が凍っていくのかい?



-点の隙間-
はがゆい思いと 理解されない希望
接点を探して 結線すること 怒ること

風の匂いをかいで 耳が追う音にたたずみ
億千万の感謝を送る

反射
それはあるがままの姿
投影
それはそうありたいと願う心持ち

翼を広げたならば
閉じてはならない

点の隙間は いつでも 私たちを包み込む準備ができている
気がつけば いつでも 今すぐにでも

翼は広がる
もっと もっと 広がる



-曖昧な世界-
目を背ければいくらでも去ることはできる
対峙すれば離れられなくなる
いくらそれが正義だと主張したところで
それが嘘で塗り固められた事であると誰かがすっぱぬけば
その時点であなたは崩壊してますね

橋の上にいる
天上を見上げる
いつの日も偽りの「物語を伝える」愛を込めたような言葉に騙される
終わりのない日々を語るだけでしょ

この階段
一歩
足を進めますか
顔が引きつって嫉妬に満ちてますよ

それとも戦死しますか
それでいいんですか
意識がなくなってもいいのですか

欲しいモノを求め
見たくないことには目を向けず
いったいいつまでつまらないジャンプをしているのでしょうかね

あなたの描いた絵の中に
あなた自身がいない記憶
許せない吐息を
いったい
いつまで吐き出していくのでしょうか

ナイフでもガンでもいいからさ
ある日突然にやるんだったら
ゲームだなんて思わないでほしいんですよ



-8.15-
想像できぬ出来事は破壊を招き

時に
人は多くの記憶を無くします

あらぬ疑いも時代と共に瓦礫に埋もれていき
皆
未来に希望を抱いて眠りにつきます

走る者への鎮魂歌
唄う



-進む-
突き動かされている衝動
ひっきりなしにそれは降ってくる
天から降り注ぐ力
どうしようもなく どうしようもなく
まったく どうしようもなく無力がゆえに



-あるなら-
天には もう着いたかい
そっちの あんばいは どうだい
…さっき
おまえが深夜にたたずんでいた床を眺めていたとこさ
そっちは どうだい
うまくいってるかい



-無題-
今年の8/6が通り過ぎた
音も立てずに すり抜けた
毎年 当然に 当たりまえにやってくる日と何もかわらない

さて
今日は何を抱いて眠っていますか
え?これは無意味な質問でしょうか

一年365日 今日の眠りにつくときくらいは
深く物思いにふけってみたいものだ!

8/6はもう通りすぎている
58年前の記憶を残して
血は まだ感じることが出来るかもしれない

FUCKなヤツらを見過ごして 今年の8/6は通り過ぎた
音も立てずに 横をすり抜けた



-無題-
DavidBowieが心地いい夜
離れたところにある鏡の中のオレは
頬がこけ 目がくぼみ 最低な顔をしている

なのに 振り向けば 笑顔

自ら決めたプログラムに翻弄され
時に 迫り来る波に突き動かされている

振り向けば 笑顔

風もないのに
時折 父のにおいが漂ってくる

遠くに 貨物列車の行き過ぎる音
振り向けば 笑顔

あと しばらくは 大丈夫
「頭上の恐怖 地上の恐怖」
Bowieは歌う

風もないのに 懐かしいにおい
風もないのに いつの間にか…



-直進 !-
真っ白なスポンジが泥水を飲み込んでいる
毎日自分を奮い立たせては向かっていき その日が終わると体中を絞って夢を見る

いつから?ずっと?
あなたを通して遠い昔の自分に出会うが 昔の自分は遠くを見つめて手を振り背中を見せる

どうか.....
緩やかに 穏やかに
気持ちよく その道を 歩いて行ってほしいと願う

絞る行為など忘れてしまえ!
泥水を吐き捨てろ!



-無題-
根無し草
行きたいところは山ほどある
駆け巡りたいところは
地球上いたるとこにある

どこまで 駆けることが出来るかな

その場所で
待っている人に
何人出会えるかな…



-無題-
名も知らない街に
名も知らない戦車が走る
そんなあの街にもいつかは船出があるだろうが…

もし
自分の住む街に戦車が走ったら
あの未知の物体には
慄き酷い恐怖を感じるだろう

熱くなる
燃え上がる
心の中のどこかが震え上がる

彼らが見る星の輝きは
オレらのそれとはまったく違うのだ
彼らは愛の力など
信じられるはずもない!

そんなあの名も知らぬ街にもいつかは船出があるだろうが…
そんなあの名も知らぬ街にもいつかは船出があるだろうが…



-蛹-
異常者は
そして
異常者達は
極度の切なる望みのために
神の名を語る

悲しいかな

そうやって
彼らは自分の人生を
とても楽しんでいる

彼らは
回したゼンマイを
放り投げては
じっと耳を傾け
自分で作った頑丈な檻の中に
引きずり込んでは
敵を殺す



-見えるかも-
肯定し
否定し
先を見据える

そろそろ
次が見えるかも

あんたここで待っていたのか
そうか
ここだったんだ
気づいたぞ
笑っちゃうほど足元じゃん

否定し
肯定し
足の裏は感じているんだ
きっと随分前からね

先を覗き見る
そしてドアの向こうへ駆け抜ける

じつは待ってなんかいなかっただろ
そうだよな
気づいただけさ
餌はころがっている
ずっと先々まで
笑っちゃうほど先まで…



-澄-
夜が明け
雀のさえずりの中に混じって聞こえるホトトギスの澄んだ歌声

いつだったか異国の地に憧れ夢を懐いていたことがあった
今 その異国は血を流し自己を確立せんと戦っている同志で溢れている

大地よ 彼らの溢れる夢を受け止めてほしい
太陽よ 彼らに満足のいく光を放ってほしい



-知識-
君はそうやってスピーカーから溢れ出る音をひとつひとつこぼさずに聴いているんだね
音の向こう側にある自分の姿はどんなだったかい…?
鏡に写った姿とどこか違うところがあったかい…?
「じゃ また明日」
って気楽に声を掛けることが出来たかな?



-Dreaming-
少年は記憶の隅まで思い出そうとしている。自分が体験した細かなことをなるべく忠実にその時の気持ちまでも蘇るように。
眠りこけた前は確かベッドに横たわって枕を整え耳を澄ませていただけだった。その前は歯を磨きトイレに行って…。
彼の腕は固く強張ってはいるが暖かなオーラを放っているようだ。
地につく者と空を制覇する羽はいつの時代でも夢を背負わされ羨望の眼差しを受けるものなのだ。
遠くに聴こえる狂ったピアノの音にとても懐かしい思いを抱いてしまう。
「そういえば彼らはいったいどうしただろう…?」「元気に楽しく歌っているだろうか…?」
僕はこうやって思い出しているんだよ。遥か彼方の叡智に尊敬の念を懐いてさ。だから伝えてやっておくれ。言ってやっておくれ。
「あなたが落としていった手紙を燃やしては息を吹きかけその煙と戯れているヤツがいるってことを。」
いくつかの音が宙を舞って去っていくのが見えるんだ。突然できた夜明けの空の亀裂に吸いこまれていく様子がとてもよく見えるんだ。
走り去る命の塊と競ってみたこともあるけどいつも笑ってしまって勝負にならなかったからね。
決まって耳の中で狂ったピアノのフレーズがリピートされつづけて瞬きをするのを忘れてふと我に返るのさ。

可憐な夢に包まれた少年の寝顔に近づく私たちの[真っ赤なシャツ]は「参った」と情けない顔をわざと見せながら
通りを横断してこちらにやって来る。



-反射-
転がった
掘ってみた
立て直して
笑ってみた

背を伸ばし
深呼吸して
天を見上げる
ほんの少し先の未来が
降るようにやってきて
肩に印が刻まれていく



-幕間-
ひとりの男がうつむいて座っている
「やあ…」
と、声を掛けてみるが
彼は迷いすぎて精気が失せていた

歌う女が涙を流している
「おお…」
と、歓声を上げるが
彼女は名を馳せたいと叫んで消えた

僕は知っている限りの言葉を投げかける
病気になってしまった彼らの淋しい輪の中を走り抜け
悲しい性を毎日見ているような感じを受ける

いつしか僕は間違った絵を描いては紙を破り
そしていつも呼び間違えた名前ばかりが記憶にしがみつく

遠くにギターの音色が響く夜
主人公は山の向こう側の湖に映っていた輝く月を
思い出しながら風上へと歩いていったのだ

薄暗い夜道をウロウロ這い回る奴らに聞いてみた
「明日はどっちだ!?」
セリフは円を描いて闇が集まる道の端に散って
誰にも聞かれずに静かに溶けてしまう

僕らの時とあなた方の時
共有した証に一本のロ−ソクを灯しましょう
旅立つ地はここなのですよ
連絡なんてどこにもしない方がいいし
写真なんて破り捨ててしまいなさいね



-We can be as one-
美しく輝く音楽が世界中にあふれています
それは愛と平和と情熱の歌です
その曲に耳を傾け一緒に歌って
そしてもう一度未来について考えて欲しいのです
どうか音楽から得られる勇気を信じてください
未来を見つめる力を奮い起こしてください



-リピート-
砂浜にいる
足の力の入れ具合によってはグラつくんだ
でも自分の立っているところの砂を数えることはしない
なのに
海原の向こうに何かがあると想いを馳せることはある



-旗を振る-
あっち こっち
むこう

ここ あそこ
そっち

遊ぶ ランダムに
泳ぐ 体を休めて

誰? 俺
笑っているのは?
蝉

摂氏 華氏
文化 文明
分化 分明
あはは…
へへへ…
むこう側だよ

ノックノック
只今 留守です



-時の王者-
星の降る夜
知らない言葉が耳をつんざく
一年に一度しか会えない夢物語
雨が大地を叩き
俺の尾を北に向かせ
腐敗物に蓋をして走り去る

きっと行方知らずになりたいのですよ
ライムライトの中で笑うほんの小さな塵でいたいのですね

ノイズの混じる歩道の脇
きっと在るであろう花にむかって話しかけ
枯れた言葉の羅列に酔いしれ
ぽっかりと開いた空のトンネルを見上げる

そうやって
ごまかして
何とか辻褄合わせにチャレンジして
行動したように感じる愚かな奴ら

気をつけようね
としか言えないから
早く気づいてね
気づいたら走ってね
自分の足は思っているほど遅くはないんだよ

いつかきっと
気に入ったバーで一杯やりましょう
探して 嫌になるまで探して
雨を降らせましょう
視界の隅に現れる幻影を解き明かすヒントが出せるかな

100万年の彼方に 乾杯!
そう…
100万年の彼方に 乾杯!



-千夜聴行-
押され 飛んで 流され 希望
海の向こうへ 夢を 抱く
小さなときめき 勇気に 急ぎ
大地のつぶやきを 記憶に埋める

夜は ほのかな 光を探し
天の標 身体に浴びる

ずっと ずっと 昔の舞踏会
ずっと ずっと 未来への戦い

雲の 切れ目 刺す光 花が香る
風に 友に 雨も 笑う
小さな 住家に 命 遠ざかり
きらめく 匂いも 千夜に聴き行く



-贈り物-
「1」
「1.00000000001」
「1.00000000001.00000000001」
「1.00000000001.00000000001.00000000001」
「………………」

人間なんだよ
0と1で説明するな
かといって 1の次は2じゃないぜ

だろ?!



-燃料-
ある日
旅に出た
とても長い距離を歩いた
カエルの合唱が気持ちよくて
鼻歌が叫びに変わった

それから数十年後
海を渡った
ジェットの揺れが気持ちよくて
鼻歌が心の叫びに変わった



-3/6-
晴れた夜空 月と星は語りあい
風は種子を運び 舞台演出を進めた



-アキレス腱-
いつもより少し早く起きて窓を全開にすると
昨日とまったく変わらないと思える風景の中に
違いを発見するときがある
樹木の色合いであったり
風の向きであったり
匂いや空の色だったり

顔つき合わせて話しているいつもの人が
言葉の隅にヒントを残していくことがある
言葉は多くの香りとフレーズをリズムにのせて
心の壁に抽象絵画として変形され残される

死という絶対の現実に向かいながらも
愛という光の芸術を眺め見る自分

一日が長い日には 静寂のROCKに耳を傾けましょう
膝を抱きかかえるくらいに 気合いを入れてね
笑いましょう
腹の底から
「いつかきっと」を「あと少し そこまで」にまで



-20世紀の生ごみ-
なぜ見えないのだろう?
足元の絨毯を自分でボロボロにしてしまったのが
選択肢のないゲームなんて誰もやりゃしませんって
それでも笑って済ましてみますかね
きっと足りない部品を集めるんでしょう
日々の糧となるロボット作製チームをいつの時にも夢見て
…「はい。さようなら」



-星のない夜 2-
日が沈み夜のとばりがあたりを包む頃
闇を支配する見張り番がやってくるよ

静かに!お喋りをやめなさい
でないと真っ暗な王様に連れて行かれるよ

王様は恐い犬を引き連れて歩き回る
今夜のあなたの夢をもてあそぶために
いつだってあがいても もがいても餌をとっ捕まえるのさ

油断も隙もありゃしない
わたしの髪の毛だって ほら
こんなに細くなって しまいには溶けてなくなる
溶けてなくなる
溶けてなくなる

夜の見張り番がやってきたらしっかりと構えろ
勇み足はだめだ 一歩づつ確実に進め
心を読まれるな 魂までも吸い取られる
戦え!おまえの腕は血を流すためにある
妖精の援軍を待っているのか?
だったら裏山の頂を知れ
さあ早く!
今すぐ飛んでみろ!

光り輝く炎の斧
手の甲に刻まれた復活の証

数百年後に私たちの子孫が不慣れな手つきで振舞うだろう
木々の囁きと共に軽いステップを踏みながら
(1999.06.11)



-シルエット-
深い蒼
通り過ぎていった過去
惑わされ 数回のまばたきの間に
音を立てて崩れる人生

秋の雨に濡れていた
さみしげな横顔

泣いているんでしょう
笑っているんでしょう
空へ 大地へ
吸い込まれていっているんでしょう



-なぁんだ-
彼はひとりポツンと紙コップのコーヒーを持って通りの歩道でたたずんでいる
彼の前を多くの人が通り過ぎて行くが誰も彼のことなんて気にはしない
彼はそのまま数時間 時おり紙コップを口に運びながらじっとしている
さて
あなたは彼の行く末を想像できますか



-夏の道化師-
深夜に踊る道化師は
人々を眠りから起こし狂乱の場面へと誘う
背中に背負った巨大な花束は
未来の自分への差し入れのように見えるのだが

家路を急ぐがいい
あなたを愛する家族のもとへ
風きり音のBGMは終わりにしよう
虚ろな仲間の話もいいかげん飽きたはずだ

いいえ 準備をします
化粧をして手品のネタを仕込みます
観客の声援に応えるために
…今夜も踊ります



-迷い-
まず 思うこと-

いいじゃない
何でも
やってみればさ
そんなに
考えなくても
きっと
人は
そこまで
気がついて
くれないよ

次にやってみること-

風呂上りには
フラットな気持ちで
ビールを
呑むようにすること
そして
ちょっと大げさに
自分の人生の
デッサンを思い描きながら
眠ること

ねっ おやすみ



-The Farthest Land-
希望した未来
創造したメロディー
朝露の香り
生まれたての風
今日という日
今という この時間
この瞬間
ここに在る自分
心の鏡に映ってるだけの
この世界
この命


StoryTeller 「飛翔」 2000

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